Lewis Hamilton crowned 2008 Formula 1 Drivers' World Champion - Round.18 Brazil GP
今シーズンの最終戦は、F1史上最も劇的なフィナーレだった。
誰があのようなドラマティックな展開を予想できただろうか。
2008年シーズンの最終決戦ブラジルGPは、後世に語り継がれる名レースとなった。
McLaren Mercedes
1999年シーズン以来の McLaren Mercedes のドライバーズ・タイトル獲得。
そして、L.ハミルトンの最年少王座記録の更新。
9年間待ちわびた日がついにやってきた。この9年間を振り返ってみると、
- 2000年: M.ハッキネンの3連覇の夢は、インディアナポリスと鈴鹿の雨に打ち消された。
- 2001年: D.クルサードが健闘したものの、レベルの差は歴然としていた。
- 2002年: D.クルサードが1勝したのが精一杯のシーズン。
- 2003年: K.ライコネンが安定感を武器に健闘したものの、2ポイント差で 2位
- 2004年: McLaren Mercedes最低のシーズン。1勝したものの、コンストラクターズ5位。
- 2005年: MP4/20は最速マシンだったものの、信頼性とチームメートに恵まれず 2位。
- 2006年: 10年ぶりに1勝も挙げられないシーズン。
- 2007年: スパイ疑惑と終盤の失態で、最高のシーズンになる予定が最悪の結末に。
本当に長かった。
話は変わって、今回のL.ハミルトンの戦略について考えてみたい。
非常に保守的な戦略だった。5位に入ればチャンピオンシップが確定するので、無理に勝利を狙わないという戦略であることは明白だった。
結果的には失敗だったものの、L.ハミルトンの前でスタートしたドライバーは彼よりも燃料搭載量が少ないことは明白だった。
もし、スタート直前に雨が降らなかったら、または、もっと多くの雨が降ってドライになるまでの周回数が伸びていたら、L.ハミルトンがもっと楽にレースを進められた可能性は十分にある。
しかし、この戦略が最終的にF1史上最高のチャンピオンシップのフィナーレを演出したわけだから、良しとしよう。
新しい生活はじめました。
最近新しい生活はじめました。
64bit 生活。
会社のマシンは新人のころから使ったやつなので、いろいろ限界なので新しいマシン(Dell Optiplex 740)を買ってもらったら、移行する前に突然別れがやってきた罠*1。
で、しかたないので新生活をはじめるためにセットアップしようと思ったら、メモリを4GBにしたので天使の取り分問題*2に直面。どうしようかと思って、巷ではやっている RAMディスクにして1GB分けるか、64bit OS を使うか迷ったけど、
- RAMディスクの使い道がいまいちピンとこない。(photoshop みたいなソフトは普段使わないし)
- 会社の「ノートPCに汁」という方針をスルーして*3、デスクトップにしたのでドライバーとかも心配ない
- Vista は 重い/遅いのは 実際使っていて明白なので却下。
- Windows XP 64bit とかマイナーで、フツーじゃない感じが激しく萌える
ということで、64bit な Windows XP x64 Edition 入れて生活することにした。
ちなみに、あくまで個人的(+会社な人向け) メモ。
続きを読むRound.11 Hungarian GP 〜 Round.14 Italian GP
ここ4レースをまとめて書く。
この4レースを振り返ると、フェラーリ、マクラーレン・メルセデスともに完璧なレースを1つも成し得なかった。
灼熱のハンガリー。
マッサはエンジントラブルに沈み、マッサと好勝負をしていたL.ハミルトンはトラブルの原因(遠因)はさておきタイヤトラブルによって脱落し、ライコネンは冴えがなく、結局序盤から単独で3番手にいたH.コバライネンが勝つという結果だった。
初開催のバレンシア。
マッサはピットレーンでのスーティルとの一件で泥をつけ、ライコネンに至ってはピットストップ時のアクシデントに加え、事前に危惧されていたとおりエンジントラブルでリタイヤ。
マクラーレンも、L.ハミルトンはマッサに歯が立たず、H.コバライネンもピットストップ時のミスにより、クビサを逆転することは叶わず、平凡なレースに終わった。
スパについては、ライコネンの得意な高速テクニカルサーキットだけあって、非常に良かったがレインでの冷静さが足りなかった。
ハミルトンも同様。2周目のハーフスピン、そして42周目〜43周目の一件と、勝ち急いでいたように感じられる。
前者についてはレーシングスピードで最初にコーナリングするドライバーだったことは同情の余地があるが、ライコネンに対してアドバンテージがあったことを考えると、リスクマネジメント的に慎重なアプローチすべきだったと思う。後者については、控訴審の行方を見守りたい。
そして、H.コバライネンには「失望」の一言しかない。
モンツァは、トップ2チームの誰も評価に値しない。
マッサは、スパ同様終始消極的なレースをしただけ。L.ハミルトンの出来が悪かったのが救いだったが、マッサにあれ以上の結果はどう転んでも無理だっただろう。
ライコネンは予選Q2がすべて。そしてレースでもファステストラップ以外いいところが全く無かった。
L.ハミルトンも予選がすべてだった。なぜ予選Q2で不必要なリスクを犯してスタンダードウェットを履く必要があったのか非常に疑問。周りと同じコンディションにすれば間違いなくトップレベルの競争力は確実なのにもかかわらず。レースでは力強いレースをしたものの、戦略も優れたものでは無かった。もう、こんなレースは最後にしてもらいたい。
H.コバライネンには、またしても失望だった。彼にマクラーレン・メルセデスのマシンに相応しい才能があるのか非常に疑問である。予選でこそフロントローにつけることがあっても、決勝でそのスピードが見られる事はまずない。今回もマシン的に格下のトロロッソ - ベッテルに予選でも、レースでも全く歯が立たなかった。
マクラーレンとして、”もうひとりのドライバー" には "大人しいタイプ"、悪く言えば "操りやすいタイプ"、"ハミルトンの邪魔にならないドライバー" を据えておくのが、チームの運営上都合がいいという判断なのかもしれないが。。
個人的には、F3時代 ベッテルを抑えチャンピオンになり、DTMでも輝きを見せている ポール・ディ・レスタ あたりを真剣に検討してもいいのではないかと思う。
Round.10 Germany GP
今回のホッケンハイムは L.ハミルトンのベストレースだった。ファステストラップは逃したものの、混乱した戦略にもかかわらずポール・トゥ・ウィンを達成して見せた。
また、N.ピケ Jr は難しい状況をチャンスに変え、見事に下位グリッドから2位を掴み取って見せた。
そんな見ごたえのあったドイツGPを振り返ってみたい。
マクラーレン
今回も、2人のドライバーで明暗が分かれる結果になった。
L.ハミルトンは圧倒的なペースでレースを支配して、後半 マッサ、N.ピケ Jrとのトップ争いにも勝って勝利を手にした。
対して H.コバライネンは 予選は悪くなかったものの、レースペースではマッサにすら付いていけず、ピット戦略の差で N.ハイドフェルド や N.ピケ Jr とのタイム勝負に敗れて5位という結果だった。
いつになったら、フライングフィンは目覚めるのか。それとも目覚めないままなのか…。彼が不運に見舞われているのは間違いないが、彼のレースペースにも十分問題がある。来シーズンのシートをこのチームに確保するためには、今の結果は不十分だろう。次に期待したい。
さて 最後に戦略について。今回のセーフティーカー時にハミルトンを入れなかったことについて、必ずしも判断ミスとはいえないと思う。
もし、L.ハミルトン と H.コバライネンを同時にピットに入れた場合、ハミルトンは ピットストップを行わなかった N.ピケ Jr、ハイドフェルドの次で隊列に戻っただろう。そして、ハイドフェルドは後でピットストップすることになるから、N.ピケ Jr をオーバーテイクすれば結果的に1位になれた。
対して、H.コバライネンは L.ハミルトンの作業分を待たされることで タイムロスをして隊列の後方(おそらく その時点での同一周回の最後尾あたり)に復帰することになっただろう。K.ライコネンはそこから F2008 のストレートライン・スピードの伸びを活かして6位まで回復したが、H.コバライネンのオーバーテイクに対する思い切りのなさを考えると、同様のポジション回復は難しいように思う。そうなれば、コンストラクターズ・ポイントでのトップとの差を縮めることはできなかっただろう。
とはいえ、メルセデス側の人間が ましてホームGPで優勝よりもポイントを優先するとは思えないが。