Rd.17 Japanese GP Race

鈴鹿最後のレースは、これまでの19年間に引けをとらないドラマティックなレースだった。誰も予想しなかっただろう結果になったことで、アロンソルノーがチャンピオンシップを大きく引き寄せた。


アロンソは今回も勝負強かった。序盤で当初の懸案事項だったトヨタの2台をオーバーテイクして3位に。ピットストップでマッサのトラブルに乗じて2位に。そして、M.シューマッハに一歩も引かないペースで追い続けた。そして、1位になった後は自分のエンジンをいたわりながらも、十分なセーフティリードでフィニッシュしたのだから、これ以上ないレースといえるだろう。


M.シューマッハにとって致命的だったエンジントラブルは、実は今シーズン何度も起きている。前回の中国GPでマッサがエンジン交換を行っているし、シーズン序盤のマーレシアGPでは2台ともエンジン交換を行っている。あとは、トラブルが偶然によるものなのか、設計に起因するものなのかが重要になってくる。前者であれば問題ないだろう。次戦は今シーズンのラストレースなので、今回と同様のトラブルが起こる可能性は低い。しかし、後者であれば来シーズンにも影響を及ぼすかもしれない。来年以降のエンジンは今回のレースで搭載されたエンジンとされていて改良は許されない。フェラーリがブラジルまでにどう対応してくるのかに注目したい。


ライコネンは予想通り燃料を多めに積んで、昨年のような変則2ストップで5位まではい上がってきた。彼のレース強さにもさすがというほかない。対してデラロサは…。今回は彼が慣れている鈴鹿だったが、期待はずれというほかない。デラロサアーバインは違うということなのだろう。この調子だと、ブラジルでは本当にハミルトンが出てくるかもしれない。そして、ブラジルで"マクラーレンメルセデスの"ライコネンとはお別れになる。最後に一矢報いてくれるのを期待したい。


スーパーアグリはよくがんばったと思う。結果だけを見れば0ポイントだが、予選で1.5秒差をつけたミッドランドより上位でフィニッシュして見せたし、さらに言えば1年落ちのマシンのトロロッソに、4年落ちのマシンでわずか11秒差でフィニッシュしたのは十分賞賛されるべきだろう。次戦も今回の勢いを維持して、ぐだぐだにならずにいいレースをしてくれることを期待したい。