コーポレート・ガバナンス

今まではどちらかというと、有名な経営者の自伝みたいな本が読んでて面白くてよく読んでたんだけど、最近、いろいろあって企業の組織とか会社とは?みたいなことに興味が出てきたので、読んでみた。



もう本が出版されてから3年近くたってるし、この本の元ネタになった多摩大学の講義から4年もたってるから、エンロンの話題とか村上ファンド東京スタイルの件が取り上げられたりしてて時間の流れを感じるんだけど、中に書いてある内容はほとんど色あせてないなと思った。

本の中でコーポレート・ガバナンスについて語っている人たちは、経営者だったり社外取締役を経験している人たちばかりなので、それぞれの視点で社外取締役とか経営層のありかたとか、会社のあり方とかが語られていて、とても勉強になった。

特に、P&Gがコーポレート・ガバナンスの指針として、1. に消費者、 2. に従業員、 3. に地域社会、 4. に株主 というオーダーを表明していることには正直驚いた。アメリカの企業なら、 1. の消費者はいいとしても、 従業員より前に株主が来るものと思っていたけどそういうわけではなくて、ちゃんとP&Gの戦略としてそういうオーダーにしているというのは、しみじみ考えさせられた。


読んでいくうちに、自分の会社はどうなのかとも思った。特定の株主がかなりの割合をもっているから株主重視という戦略はまずないのはいいとして、誰のために会社は運営されているのかと。社内の某アンケートの結果を見る限りでは、とても従業員のために運営されているとは思えないし、顧客なのかというとそうでもないような。どうなんだろう。


当時、ちょうど大学の講義でエンロンの件とかコーポレート・ガバナンスについてを講義でリアルタイムで聞いたりしていたのは、ある意味貴重だったのかもなぁと。また、ちょっと大学の講義をうけてみたくなった。