LEXUS

最近、レクサスに関する本を2冊読んだ。

『レクサス 完璧主義者たちがつくったプレミアムブランド』

レクサス~完璧主義者たちがつくったプレミアムブランド
チェスター・ドーソン 鬼澤 忍
東洋経済新報社 (2005/06/17)
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トヨタはどうやってレクサスを創ったのか』


1つ目の本は、80年代前半に日米の貿易摩擦や自動車輸出規制をきっかけに、高級車ブランドを創設するにあたってどのようなブランド戦略を行ったのか、高級車としての品質やこだわりをどう実現したのかについて、アメリカを中心にLEXUSの創生期から90年代の成長期について書いてあった。
個人的には、LEXUSと同時期に日産がはじめたINFINITYとのブランド戦略の違いや、ドイツ車を中心とした既存の高級ブランドとの競争についてが非常に興味深かった。


2つ目の本は、2005年から始まったLEXUSの国内展開をどうしていったのかについて。2000年頃からのトヨタ内部のLEXUS導入への動きや、国内展開における真打ちであるLEXUS LSがこれまでのセルシオとどのように違うのか、LEXUSディーラーと既存トヨタディーラーの違いといったことが書かれていた。
その中で、特に LEXUSのディーラーは従来のトヨタディーラーと異なり、資本形態は地元企業ながらもオペレーションはメーカー直轄で行って、LEXUSディーラー同士の横のつながりや、LEXUSとしてのブランド感の統一の徹底といったことをやっていることは意外だった。
また、LEXUS顧客満足度と顧客生涯利益を重視していて、『サービスレベルの目標を設定する際に同業種の最高』ではなく、『他業種を含めたサービス業の最高レベル』を目指して、リッツ・カールトンを初めとした一流のサービス業に入っていって吸収しようとする貧欲さは、自動車業界では珍しいなぁと思った。


いろいろ読んでいて、LEXUSが成功した理由がわかった気がする。

今度は、もうちょっとLEXUSに批判的(?)な本も今度読んでみるつもり。